ひょうごミュージアムフェア2013

「虫に食べられないアズキを求めて」という本を読みました

興奮冷めやらぬ中の感想ですので長くなるため、下部に記載します:arrow_down:

興味がある方は読んでみて下さい♪

 

さて、先週末に姫路市で行われた

【ひょうごミュージアムフェア2013】

あずきミュージアムも参加いたしました:exclamation:

あずきミュージアムのブースへようこそ

あずきミュージアムのブースへようこそ

兵庫県内のたくさんの博物館が参加し

「古代文字カレンダー」や「すだれ製作」「モビール製作」等

様々なワークショップをお子様方が楽しまれていました:boy: :girl:

 

日曜日にはあずきさんも出演:exclamation:

姫路城のキャラクター「しろまるひめ」と

黒田官兵衛のキャラクター「かんべえくん」と一緒に

「かんべえくん体操」を踊りました。

りりしいかんべえくん

りりしいかんべえくん

 

3人集合!

3人集合!

 その後もブースに来られた方とふれあったりと

たくさんの方と交流が出来て

あずきさんも喜んでいるようでした

また来年もあるかな?

また来年もあるかな?

 

 

【「虫に食べられないアズキを求めて」著・石井象二郎】(※ネタバレ含む)

小豆に産卵し、内部に進入して食い荒らしながら成虫となる害虫:beetle:

「アズキゾウムシ」

しかし、インゲンマメだけは進入しても

何故か幼虫のまま1日で死んでしまう。

インゲンにはあって、アズキにはない成長を阻害する物質を追求し:memo:

第二次世界大戦時には戦争に借り出され巻き込まれながら:gun:

虫に食べられないアズキを追い求める1人の昆虫学者の物語。

一度は頓挫した研究は最新技術と新たな研究者によって引き継がれ

インゲンに含まれる成長を阻害する物質が特定され

それを遺伝子組み換えによってアズキに組み込むことに成功:exclamation:

「虫に食べられないアズキ」の一応の完成をみたことで

本書は締めくくられています。が…

 

読後、この研究が実用化されているのか:question:

疑問に思い調べてみると、アズキではありませんが

近いものがありました:computer:

オーストラリアで10年にわたり

「エンドウゾウムシに食べられないエンドウ」

の開発が進められていたそうです。

インゲンに含まれる成長阻害物質(アズキの場合と同じ物質)を

遺伝子組み換えによりエンドウに組み込み、実験は成功:exclamation:

したかに思えましたが…

遺伝子組み換えエンドウを食べたマウスが

謎のアレルギー反応を示したということで

「エンドウゾウムシに食べられないエンドウ」の開発はストップしました。

このことが発表されたのが2005年。

「虫に食べられないアズキ」が発表されたのが1994年。

10年間に渡り、研究開発が進められていたということを考えると、

きっと無関係ではなかったと思います。(確認はしていませんが)

 

1人の研究者が探求した物を、また新たな研究者が探求し

技術の発展などによって解明され、

やがては人々の生活を豊かにする:city_sunrise:

研究という道の、底知れぬ歴史と遥かな未来を

感じずにはいられませんでした

同時に、「虫に食べられないアズキを求めて」の石井象二郎先生が

亡くなられたのは2004年。2005年のこの発表を見ていたら

どんな想いであっただろうかと想像してしまいます。

 

本の内容は化学が苦手な私でも

石井象二郎先生が様々な疑問を解き明かしていく研究の過程を

楽しみながら読むことができました。

ご紹介した本はミュージアムのライブラリーに所蔵しています。

 

『虫に食べられないアズキを求めて 一昆虫学者の戦中と戦後』

石井 象二郎(著)

出版社: 偕成社

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