おしごと

鏡餅とあずきさん

慌しい年末、皆さんは体調を崩されたりしておりませんでしょうか:question:

私はしっかり風邪をひいています。豆三郎です。:syringe:

今回、あずきさんの写真をたくさん用意してます。

あずきさん目当ての方はササッと下にスクロールして下さい 。

 

さて、HPなどでも告知しているとおり

新年1月11日に【鏡開きイベント】を行います:exclamation:

一番の目玉は『できたてぜんざい無料ふるまい』

出来たてのあんこを使ったおぜんざいに

その場で搗いた、出来立てのお餅を入れて…

美味しくないわけがありません:exclamation:

もちろん、あずきさんも登場しますよ。

 

でも、鏡開きって…

神前にお供えしたものを下げて頂くというところに意味があるのに

「美味しいから」という理由で搗き立てのお餅にしてしまったら

文化の継承も何もないよね:crossed_flags:と、私豆三郎が苦言。

そこで知恵をしぼりにしぼって考えたのが…

蘆笙柱(ろしょうばしら)を望む部屋に

鏡餅ともち米、そして小豆をお供えすること。

 鏡開き①

鏡開き⑤

鏡開き③

鏡開き④

蘆笙柱というのは、中国のミャオ族という少数民族の村にある御神木で

ミュージアムにも現地の人に彫っていただいた蘆笙柱が立っています。

蘆笙柱の上には真東を向いて太陽を呼び出す鳥が配されており

これは、中国のミャオ族の太陽と鳥の信仰を意味します。

 007

 

で、これが何の関係あんねん。と仰るなかれ。

長江文明が生んだミャオ族の太陽と鳥の信仰は

日本人のルーツに関連があるという説があるほど密接に関係しています。

鳥が太陽を呼び出すエピソードは日本神話の「天岩戸」にも見られます。

スサノオの乱暴のために天岩戸に姿を隠された天照大神を呼び出すため

常世の長鳴鳥を集めて鳴かせたという:sunny: :rooster:

この故事から「鳥居」の語源になっているとも言われ

鳥が太陽(天照大神)を呼び出し、太陽は稲を育てる:ear_of_rice:

同じ稲作文化であるミャオ族との共通点はいくつかあります。

ミャオ族も大晦日には大掃除をする。

元旦に五穀豊穣を祈念し餅つきを行う(鏡餅との類似)など。

 

と、いうことで。

五穀豊穣と小豆文化の更なる発展

また、鏡開きイベントにお越しの方々の無病息災を祈念して

イベント時に使用する鏡餅と餅米と小豆を

本日、お供えいたしました。

新年1月11日には、是非鏡開きのイベントにお越し下さい。

鏡開きお祈り

 

 

もちろん、我らがあずきさんもしっかりお祈りしていました:exclamation:

鏡開きとあずきさん①

鏡開きとあずきさん②

鏡開きとあずきさん③

鏡開きとあずきさん④

 

後姿がなんだか神々しくてシュールだったのでパチリ:camera:

 

鏡開きとあずきさん⑦

 

イベント当日には本物の餅を使った

「餅花作り」のワークショップ(無料)も実施します。

最近は珍しくなりましたが

本物のお餅で作ると上品ですごく雰囲気がありますね。

餅花1

餅花2

イベント当日は入館料が半額になります。

この機会に是非お越し下さい。

 

【鏡開きイベント詳細】

日時:1月11日(土)10:00~16:00

■鏡開き式(あずきさん登場)

 10:15~

■餅つき

 10:20~ 12:00~ の2回

■ぜんざい振る舞い(限定200食)

 10:40~無くなり次第終了

■鏡開きクイズ大会(あずきさん登場)

 13:00~13:20

■餅花作り(限定30セット)

 14:00~15:00

■当日は入館料が半額になります

鏡開きとあずきさん⑤

紅葉とストラップ

フウの木

あずきミュージアムの庭園にあるフウの木が色付き

太陽の光でピンク色に透き通って

庭園に優しい光を落としています。

秋です:maple_leaf:

 

ストラップをPRするあずきさん②

あずきさんストラップの販売がはじまりました:exclamation:

昨日行われたイベント『あずきさんの:o: :x:クイズ大会』では

5問正解された方にストラップをプレゼント:exclamation:と大奮発:exclamation:

難問を用意していたのですが、皆さん鋭い方々ばかりで:bulb:

想像を超える人数が全問正解しました:speech_balloon:

 

あずきさんのお手玉が成功するかどうか…:question:

成功すれば:o:、失敗すれば:x:という理不尽な難問で

多くの方が、あずきさんに期待を込めて:o:と解答。

決して裏切れないプレッシャーの中、

あずきさんのお手玉は成功しました:sweat_drops:

(腕に乗っかるという疑惑の判定。×だった方、ごめんなさい!)

疑惑の判定?!

疑惑の判定?!

こんな大奮発は今後はめったにないとは思いますので

昨日イベントに参加された方々はラッキーだったと思います:trophy:

 

もちろん『あずきさんストラップ』は

ミュージアムショップでいつでもお買い求めいただけます。

豆太郎・豆二郎が描かれたちょっと可愛い台紙も付いて

税込み500円です。

ショップへのご来店に入館料はかかりませんので

お気軽にお立ち寄り下さい:musical_note:

あずきさんストラップを宜しくお願いします

あずきさんストラップを宜しくお願いします

 

ミュージアム庭園の紅葉もだいぶ色付いて来ています。

見頃は、今週末くらいでしょうか:question:

こちらも綺麗ですので、お気軽に庭園内を散歩してみてください。

紅葉

ひょうごミュージアムフェア2013

「虫に食べられないアズキを求めて」という本を読みました

興奮冷めやらぬ中の感想ですので長くなるため、下部に記載します:arrow_down:

興味がある方は読んでみて下さい♪

 

さて、先週末に姫路市で行われた

【ひょうごミュージアムフェア2013】

あずきミュージアムも参加いたしました:exclamation:

あずきミュージアムのブースへようこそ

あずきミュージアムのブースへようこそ

兵庫県内のたくさんの博物館が参加し

「古代文字カレンダー」や「すだれ製作」「モビール製作」等

様々なワークショップをお子様方が楽しまれていました:boy: :girl:

 

日曜日にはあずきさんも出演:exclamation:

姫路城のキャラクター「しろまるひめ」と

黒田官兵衛のキャラクター「かんべえくん」と一緒に

「かんべえくん体操」を踊りました。

りりしいかんべえくん

りりしいかんべえくん

 

3人集合!

3人集合!

 その後もブースに来られた方とふれあったりと

たくさんの方と交流が出来て

あずきさんも喜んでいるようでした

また来年もあるかな?

また来年もあるかな?

 

 

【「虫に食べられないアズキを求めて」著・石井象二郎】(※ネタバレ含む)

小豆に産卵し、内部に進入して食い荒らしながら成虫となる害虫:beetle:

「アズキゾウムシ」

しかし、インゲンマメだけは進入しても

何故か幼虫のまま1日で死んでしまう。

インゲンにはあって、アズキにはない成長を阻害する物質を追求し:memo:

第二次世界大戦時には戦争に借り出され巻き込まれながら:gun:

虫に食べられないアズキを追い求める1人の昆虫学者の物語。

一度は頓挫した研究は最新技術と新たな研究者によって引き継がれ

インゲンに含まれる成長を阻害する物質が特定され

それを遺伝子組み換えによってアズキに組み込むことに成功:exclamation:

「虫に食べられないアズキ」の一応の完成をみたことで

本書は締めくくられています。が…

 

読後、この研究が実用化されているのか:question:

疑問に思い調べてみると、アズキではありませんが

近いものがありました:computer:

オーストラリアで10年にわたり

「エンドウゾウムシに食べられないエンドウ」

の開発が進められていたそうです。

インゲンに含まれる成長阻害物質(アズキの場合と同じ物質)を

遺伝子組み換えによりエンドウに組み込み、実験は成功:exclamation:

したかに思えましたが…

遺伝子組み換えエンドウを食べたマウスが

謎のアレルギー反応を示したということで

「エンドウゾウムシに食べられないエンドウ」の開発はストップしました。

このことが発表されたのが2005年。

「虫に食べられないアズキ」が発表されたのが1994年。

10年間に渡り、研究開発が進められていたということを考えると、

きっと無関係ではなかったと思います。(確認はしていませんが)

 

1人の研究者が探求した物を、また新たな研究者が探求し

技術の発展などによって解明され、

やがては人々の生活を豊かにする:city_sunrise:

研究という道の、底知れぬ歴史と遥かな未来を

感じずにはいられませんでした

同時に、「虫に食べられないアズキを求めて」の石井象二郎先生が

亡くなられたのは2004年。2005年のこの発表を見ていたら

どんな想いであっただろうかと想像してしまいます。

 

本の内容は化学が苦手な私でも

石井象二郎先生が様々な疑問を解き明かしていく研究の過程を

楽しみながら読むことができました。

ご紹介した本はミュージアムのライブラリーに所蔵しています。

 

『虫に食べられないアズキを求めて 一昆虫学者の戦中と戦後』

石井 象二郎(著)

出版社: 偕成社